私もビートルズ一筋で聴き込んでいた人を知っています

糸井重里さんが、ほぼ日刊イトイ新聞の「今日のダーリン」で、「ビートルズナイト」という催しのことを書かれていました。

ビートルズのコピーバンド「パロッツ」がすばらしかった、というお話の中で「ビートルズは、聴きこんでいる人も多いから、さまざまな曲の細かい部分について、あそこがいいだの、ここがいいなんてことを、みんな実によく知っているし語りたがる。そういう人たちが聴いているところで、おなじみ過ぎるくらいの曲を演奏するというのは、とんでもなくむつかしいことだ。」とおっしゃっていました。

それを読んで、私はビートルズが大好きな同級生を思い出しました。

お互い中学に入ってから洋楽を聴き始めたのですが、彼はビートルズにのめり込んでいて、一緒にレコード店に行くとビートルズばかり買っていました。

正規版はほとんど持っていたはずで、ビートルズじゃないレコードを買いに行ったつもりでも、やっぱりビートルズの海賊版を買っていました。

私はといえば、ビートルズは最初に「イエスタディ」が大好きになったのですが、サイモン&ガーファンクルの「スカボロー・フェア」やらクイーンの「キラー・クイーン」やら、洋楽を聴き始めたら次から次にすばらしい曲が見つかるものですから、さまざまなアーティストを片っ端から聴くようになりました。

定年後に芸術家を目指す方が増えてくるかもしれません

昨日挙げた例は才能あるアーティストの方々ですが、一般の方でも例えば職人さんなどは、職種によっては修行期間が十年、二十年というのはよく聞く話です。

そうなると、中年になってからやっと一人前のような世界ですよね。

人生100年が当たり前の時代になると、このように息の長い職業に就かれる方が増えるような気がします。

しかし、サラリーマンのように60歳で定年を迎えた人にとっては、ここまでのお話は関係のない世界だったかもしれません。

インターネットなどで「第二の人生に備える」と題して、定年後の人生を40代、50代のうちに考えておきましょう、というような記事を見かけるようになりました。

会社員の頃から休日に副業で経験を積み、定年後は会社員の頃からやりたかった自営業を勧める記事も見かけます。

それでは若い頃にクリエイティブな職業に憧れて、いろいろな事情であきらめざるを得なかった方はどうなのでしょう。

このような方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。

定年後にそれを目指すのはまったくの夢物語なのか、といえばそうでもないように思います。

音楽家や作家などジャンルによっては一生を通して活躍される方もいます

アスリートのように記録や勝負の世界で生きている人は、普通に考えると、サラリーマンのような一般的な職業と比べて現役の期間は短いと思います。

このような厳しい世界の第一線で活躍すればするほど、その競技一色の生活になるでしょうから、引退したあとに選べる職業の幅は、一般的な職業と比べて狭いと思います。

そんな方は十分な実績をお持ちでしょうから、解説者や指導者として活躍されるのだと思いますが、全く違うジャンルの仕事をしたいということであれば、それこそ一からの挑戦、つまり子供の頃からの人生を生きなおすようなことになるのでしょう。

若手のクラシック演奏家の方がテレビでおっしゃっていたことなのですが、子供の頃から練習ばかりで、アルバイトや恋愛など普通の若者がするようなことを経験したことがないというのが印象的でした。

しかし、クラシック音楽の演奏家は年をとっても活躍されている方が多い印象があります。

演奏する行為は、脳と指を連動させるので、とてもいい頭の体操になるという話を聞いたことがあります。

無理のない自然な姿勢で演奏できるピアノなどは、80代、90代のプロの演奏家がいらっしゃいます。

指揮者もそうですね。朝比奈隆さんも90代で指揮をされていました。

人生100年の時代に何種類かの人生を歩まれる方も増えそうです

ASK アクティブシニア交流会さんの今月の交流会のテーマは、「人生90年時代へ 時代に合った社会の仕組みに変える」だそうです。

「福岡市における高齢者の現状と市の対応政策」について、福岡市保健福祉局の方が講演をされるようです。

以前も書きましたが、「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」という本が話題になっているように、このようなテーマの記事や講演が増えていると感じます。

つい数年前までは、60歳の定年を迎えたら老後というイメージがあったのですが、人生100年ということになれば、定年を機に新しい人生を始められる方も多そうです。

お金や健康に余裕があって、やりたいことがある人にとっては、楽しみなことなのかもしれません。

しかしこれはサラリーマンの話であって、アスリートの方は競技によっては20代で引退される方もいらっしゃいます。

そのような方はさらに多くの人生、三種類以上のまったく違った人生を歩まれる方も、出てくるかもしれません。

今年の5月に宮里藍さんが31歳で引退を発表されました。

アスリートといっても、ゴルフの場合はシニアツアーもあるくらいですから、私はてっきり年を取っても無理をしなければできるスポーツだと思っていました。

長い年月をかけて影響を受けるものもあります

人間は忘れる動物らしいので、痛みや苦しみを受けてもそれが恒常的なものでなければ、それを忘れて元の生活に戻ってしまうようです。

先日お話した腰痛や一週間程度の入院のようなことです。

ところが自分の経験ではなくても、あまりに酷い怪我などを見聞きしてしまうと、それに影響を受けて生活が変わることもあるようです。

今思ったのですが、これはPTSDやトラウマといわれているものの軽い症状のような気もします。

これも先日お話した、入院中に聞いた同室の方のバイク事故のようなことです。

そして、それらとは違う第三のパターンもあるのかなと思っています。

ここ数年、健康のために乳酸菌やビフィズス菌を毎日取るようになりました。

この年になると、知っている方が手術をされたり亡くなられたりする話をたまに聞くようになります。

胃腸の病気がとても多いです。

身内の入院に付き添って、先生から症状についての説明を一緒に聞いたりもしました。

自分の入院も含めて病棟に何度も出入りしていると、健康のありがたさが身に沁みます。

人の怪我の話を聞いただけでも人生観が変わることがあります

昨日のバイク事故にあった方々の続きですが、気がついたら病院のベットにいたということでした。どちらももらい事故だったようです。

それまでは、自分は安全運転だし注意を怠らないので事故に会うはずはない、と確信していたのですが、この方たちのような場面に遭遇したら、いくら注意していても避けられないと思いました。

そういえば思い出したのですが、昔渋滞にはまったことがあって、前がまったく動かないのでバイクにまたがってボーっとしていたら、後ろから追突されたことがありました。

渋滞でみんな停車しているのに、私に追突した人は青信号に変わったのでつい発進してしまったということでした。

私には怪我もなく、先方が修理代全額負担で示談になりましたが、これなんて注意しようがないですよね。

バイクに乗るのをやめようと思ったのは、この経験も影響しているのかもしれません。

しかし自分がバイク事故で入院したわけでもないのに、人生観が変わってしまったのはなぜでしょう。

腰痛で動けずに寝込んでいてもそれはまる一日、自転車で顔面骨折して入院しても一週間程度。

その程度の苦しみは人間忘れてしまうようです。

日常生活にあまり影響がなければ生活を改めようとしないのかもしれません

数年前からですが、たまに腰痛で悩まされるようになりました。

今年のお正月も腰痛になったのですが、そのときはあまりに痛くて一日中寝ていました。

40年以上もの間、猫背でだらしない格好で長時間椅子に座っていてもなんともなかったので、一生腰痛とは無縁だと高を括っていました。

最近は腰に負担をかけない座り方をしたり、たまに立ち上がって歩いたり腰を伸ばしたりするようにしています。

しかし酷い腰痛は半年に一度あるかないかなので、そこまで生活に大きな影響を受けてはいないと感じています。

これが常態化したら椅子を買い換えたり、サプリメントを飲んだりするようになるのかもしれません。

それに比べて人生観が変わってしまったのは、昨年自転車に乗っていて顔面から落ちて、救急車で運ばれたときです。

手術のために入院したのは大学病院の整形外科病棟でした。

一週間程度で退院できたので、自分の怪我はそこまで酷くはありませんでしたが、同室の方たちはみなさん重症で、何ヶ月も入院されていました。

救急病棟と手術で入院していた病棟のどちらにも、バイクに乗っていて追突された方が同室にいらっしゃいました。

年をとってからの病気や怪我の影響は大きいと思います

私の身内で高齢になってから高血圧になった人がいます。

若いときは血圧が低かったそうですが、昔から梅干や佃煮のような塩辛いものが好きでしたので、そのうち高血圧になっても仕方のない食生活だったのだと思います。

寒い時期や季節の変わり目などに血圧が上がると、とても体がきついそうで、そうなると寝込むしかなくなり食事もしたくなくなるそうです。

今年の夏は特に暑く、ここ数日急に涼しくなったものですから、体がそれに対応できないようでとても苦しそうにしていました。

60代、70代はなんともなかったということなので、血圧が高い状態に体が慣れていないのだと思います。

私の同級生で、30代から血圧の薬を飲んでいる人は何人かいますが、多分若い頃から血圧が高めだった人は、少し上がったとしても寝込んだりはしないのではないでしょうか。

そういう人に限って、酒やタバコを気にしていないような・・・。

このブログでたまに書いていますが、私は子供の頃から神経症でしたので、心の悩み以外でも、そこから来るアレルギー性鼻炎などには苦しんできました。

このように長い間付き合っている症状は、慣れていて経験が豊富な分、気候や体調などによる体の変化もある程度予想できます。

自分の得意なことと同時に価値観についても考えたいと思います

昨日の価値観の話は結構重要だと思っていて、例えばサッカーの日本代表に、実力も一流で日頃から活躍しているのに、監督の戦術に合わないということで選ばれない選手がいるようですね。私はサッカーには詳しくありませんが、スポーツ解説でたまに見ます。

これなんて、誰もが認めるストロングポイントを持っていても、受け入れる側がそれを必要としていなかったということですよね。

でもそんなことは予測できないこともあります。今の監督が急に解任されて、後任の監督は自分と価値観が違っていた、みたいなことです。

このようなことを考えてみると、最初に挙げた本の「社長は会社を大きくするな!」に戻るんですが、自分の強みを見つけてそれを伸ばす努力は必要ですが、それを発揮する場所も同時によく考えておく。考えたとしてもそれが受け入れられなかったときは、一人でも活動できる方法も考えておく、という流れは大事かなと思います。

これは最近かなり意識していることで、そのためには好きなことや得意なことだけではなくて、自分の価値観も把握しておいた方がいいと感じています。

人と一緒にやって行くためにはその人の価値観を理解する必要があるようです

国もメンタルヘルスケアに力を入れていますし、若い人からも、人間関係が苦しければそこを飛び出して生きて行くための提案が盛んになっていると思います。

自分でできることを見つけてそれを活かそう、という話になると思いますが、人と一緒に何かをやるときは、相手の価値観を知っていないとうまく行かないことがあるのではないでしょうか。

以前、「達成する力」という本のことを書きましたが、そこには人が持っている価値観は38種類あり、それぞれに違うということが書かれていました。

例として、筆者やその知人の方がどれを持っているかが挙げられていたのですが、確かに自分とはまったく違いました。

私が会社員だったときは、社内の人それぞれの価値感は違っていたとは思いますが、会社の売り上げ目標を達成するという点は一致していましたので、それを基準に判断すれば、あまり問題は起きなかったように思います。

同僚と意見が違うときも、売り上げ目標という基準を元に、上司が調整してくれました。

しかし独立してから感じたのは、どうもそのような分かりやすい目的だけで人は動いていなさそうだということでした。

売り上げ目標を重視するのは、ある程度大きな会社ですから。