研究者の方の専門分野は私たち一般人には判断しづらいと思いました

ここ数日書いているお話は、音楽心理学という分野があるということに興味を持って書き始めたものです。

音楽心理学を専門にされている谷口高士さんの本を拝見していると、実験によって人がリズムや和音を認知する過程などが紹介されていて、大変興味深いのですが、読み進めて行くうちに、自分はもう少し文化人類学寄りの内容を期待していたのかな、と感じるようになりました。

そう考えていると、昔ワールドミュージックをよく聴いていたことや、小泉文夫さんの本が面白かったことを思い出して、本棚から引っ張り出して読んでみました。

小泉文夫さんのプロフィールは民族音楽学者となっているようですので、自分はこの分野が好きなのかといろいろ調べていると、小泉文夫さんは比較音楽学というアプローチを取っているようです。

比較音楽学というのは、さまざまな民族の音楽を西洋音楽と比較しながら研究する学問、民族音楽学というのは、ある民族の音楽を文化人類学の手法を取り入れて研究する学問、というような違いのようです。すごく簡単にまとめましたが。

昔ワールドミュージックや小泉文夫さんが好きだったことを思い出しました

昨日書いたように、音楽学の中で自分の興味のある分野は何だろうと思い立って、さっそく社会学や民族学を調べてみました。

社会学では音楽社会学というものがあるようで、音楽と現代社会との関わりを考察する学問のようです。

これは音楽大学というよりは、一般の大学で学ぶ内容みたいですね。

ハーメルンの笛吹き男とはちょっと違うようです。

民族学の方ですが、これはよく聞く民族音楽学です。

バブルの頃だったと記憶しているのですが、ワールドミュージックがブームで、CDをよく買っていました。

グレゴリアン・チャントなどがその代表でしたが、私は馬頭琴やジャワのガムランやベトナムの音楽が好きでした。

考えてみると、私がここ数年好んで聴いているルネサンス期の音楽は、現代の長調や短調といった調性が確立しつつあった時代なので、感覚としてはワールドミュージックを聴くことに近いかもしれません。

なんてことを想像していたら、ワールドミュージックを買っている頃だったか、小泉文夫さんの本を読んでいたことを思い出しました。

音楽学の中の社会学や民族学など、自分の興味のある分野を考えていました

谷口高士さんの本、「音は心の中で音楽になる 音楽心理学への招待」(北大路書房)が送られてきたので読んでいます。

さまざまな実験によって、人がリズムや和音を認知する過程などを調査して行く、大変興味深い内容が書かれています。

昨日お話したように、音楽を聴いているときの感情などはデータに取れないだろう、というのは私の思い込みであって、研究は着実に進んでいるようです。

その一方で、文章中に音律などの楽典用語や、フーリエ解析のような物理学用語が出てきますので、音楽心理学に携わる方は、音楽大学に入るくらいの知識に加え、理科系の研究にも興味を持つ人じゃないと務まらないんだろうなと感じました。

インターネットで調べていると、京都市立芸術大学音楽学部の音楽学・音楽心理学研究室教授の津崎実さんという方が、この学部に興味を持たれている方に向けて説明をされているWEBページがありました。
http://w3.kcua.ac.jp/~mtsuzaki/japanese/toWhoWantsToBeInPHAM.html

音楽心理学という学問があり研究が進んでいるようです

昨日、ある年齢に達すると音楽的嗜好は固まるとか、音楽を聴かない「無関心層」が増えているというニュースについて書きましたが、このような調査に対して、社会学や心理学の方面から何か考察はされていないのかなと考えました。

少し調べてみると音楽心理学という分野を見つけました。

以前から音楽にも心理学にも興味があったので、折に触れて調べてはいたのですが、調べ始めると「音楽療法」というキーワードばかり出てくるので、音楽と心理学が結び付いたら音楽療法になるのか、と勝手に思い込んでいたのです。

音楽なんてたくさんのジャンルがあって、同じ曲を聴くにしても、聴いているときの感情や、演奏家の演奏などで、印象はコロコロ変わります。

とても科学的なデータなんて取れそうもないので、学問としては成り立たないだろうと・・・。

ところが音楽心理学という学問は存在していて、インターネットで見つかったいくつかの論文を読んでみると、確かに被験者に音楽を聴いてもらって、その際に感じる感情などの統計が取られています。

さらに調べていると、「音楽はなぜ心に響くのか 音楽音響学と音楽を解き明かす諸科学」(コロナ社)という書籍がありました。

これからも音楽を聴く層には入っているように思います

ここ数日、音楽についての記事を書きましたが、その際に調べものをしていて、次のようなニュースを見つけました。

人は「平均して33歳までに新たな音楽を探すのを止めるようになり、音楽的嗜好が固まる傾向がある」という調査結果があるようですね。
http://amass.jp/56433/

私や私の知人に限っていえば、「音楽的嗜好が固まる」という点は確かにうなずけます。

私は40代で、急にルネサンス期以前の音楽に目覚め、CDをかなり買いましたが、33歳までにも何枚か買ってはいました。

そういう意味では、33歳までに固まった「嗜好」は今でも変わりません。

それにもう一つ気になったニュース。

日本レコード協会の2015年度「音楽メディアユーザー実態調査」によると、最も多かったのは、音楽にお金を使っておらず、特に音楽を聴こうとしない「無関心層」の割合。
http://news.mynavi.jp/news/2016/04/11/257/

飽きっぽい性格を活かせる仕事をせねばという自覚だけはあります

私が今まで好きになったものを考えてみると、小学生のときスーパーカーブームと少し重なってクルマが好きになり、中学生のとき洋楽ブームが重なって音楽が好きになり、大学生のときパソコンの最初の普及期が重なってコンピューターが好きになりました。

そして今でも、それらの「好き」は続いています。

しかしもし仮に、クルマの雑誌など、メディア方面に就職していたとしても、毎年発表される膨大な車種を取材して、情報を発信し続けられるかといえば、私の飽きっぽい性格では無理じゃないかと思ってしまいます。

音楽も同じです。

私の知り合いに、大手レコード会社の洋楽部に行った人がいるのですが、毎日自社の商品の音楽漬けになっていました。

それを聞いて私には無理だと思いました。

ただ、クルマや音楽は、ドップリ漬かってないとはいえ40年も好きでいられているので、「好き」を複数組み合わせることができれば、その分、飽きずに続けられるのかもしれません。

職業によっては、「好き」が複数組み合わさっているものもあるのではないかと思います。

野村克也元監督がある本の中で、今70歳代だが野球には飽きない、毎日新しい発見がある、というようなことを仰られていました。

人間には飽きるという性質がありますが、自分は特に飽きっぽいかもしれません

大ヒット曲を持つミュージシャンや歌手の方のコンサートでは、観客はそのヒット曲を期待しますよね。

ヒットしている最中ならば本人も誇らしいでしょうし、やっていて気持ちいいと思います。

でもそれが何年も何十年も続くとなると、やっぱり飽きるのは当然だと思います。

ところが観客からすれば、初めてコンサートに来たという人も多いでしょうから、その人たちは大ヒット曲を今か今かと待ちわびています。

書いていて思い出したのですが、ポール・サイモンの「グレイスランド」がヒットして、コンサートで来日したときのことです。

私の親戚が、昔のサイモン&ガーファンクルのファンだったので、誘われて一緒に行きました。

私は昔のサイモン&ガーファンクルの曲も、当時の「グレイスランド」の曲も大好きだったので、コンサートを楽しめました。

しかしその親戚は、自分のよく知らない、しかもサイモン&ガーファンクルの音楽とは似ても似つかない「グレイスランド」からの曲ばかりが続いて、かなり戸惑っていました。

以前、シルク・ドゥ・ソレイユに出演していた方のブログを拝見したことがあります。

この方によると、辞めていく出演者が結構いるのだそうです。

中高生の頃に流行った曲を聴いていたらミュージシャンになりたかったことを思い出しました

昨日、中学、高校のときに流行していた曲を聴いていたら、時間が経つのも忘れ、気づいたら3、4時間経っていました。

その間、当時の思い出に浸っていました。

音楽を聴き始めて好きなミュージシャンができると、自分も将来はロック・ミュージシャンになりたいと憧れた人もいるのではないでしょうか。私もそうでした。

私の家は福岡市の郊外なのですが、近くには子供たちが歌って踊っているレッスンスタジオのような場所があります。

こんな田舎にもこのようなスタジオがあるくらいですから、今の子供たちの中には、将来アイドルになりたいと夢見る子も多いと思います。

私がLPレコードを買い始めた頃は、レッド・ツェッペリンの「プレゼンス」や、ジェフ・ベックの「ワイアード」などがヒットしていて、何度も聴き込んでいました。

バンドではクリームをコピーして、エリック・クラプトンを弾いていましたので、将来はギター・ミュージシャンになると心に固く誓っていました。

2、3年もすると、自分の才能に気づいて諦めましたが・・・。

今でもたまに想像するときがあります。

もし私にすごいギターの才能があったとして、本当にミュージシャンになっていたならば、どんな人生を送っていただろう。

これからは音楽の雑誌を見てワクワクを感じそうです

このようなことを考えたのは、私は書店でクルマやバイクやオーディオの雑誌を前にすると、今でもワクワクを感じるのに、なぜ(バンドやクラシックなどの)音楽の雑誌を前にしてもワクワクを感じないんだろうと、不思議に思ったことがきっかけです。

雑誌を見るだけでワクワクできるなんて、自分でもおめでたい性格だと思うのですが、ポルシェやフェラーリなどのスポーツカー専門誌を見るのが好きな人は、みんながポルシェやフェラーリのオーナーというわけではありません。

いつかは手に入れる夢を見るでも、運転している自分を想像するでもいいんじゃないかと思います。

よく鉄道マニアの方が引き合いに出されますよね。

鉄道マニアといっても、乗るのが好き、写真を撮るのが好き、模型を走らせるのが好き、時刻表を眺めるのが好き、・・・。いろいろいらっしゃいます。

雑誌を眺めてワクワクするだけの趣味というのもアリでしょう。

ですので楽器も同じだろうと思ったのです。

ところが(バンドやクラシックなどの)音楽の雑誌は、音楽ジャンル別に分かれているんですよね。

雑誌はジャンルによっておもしろい特色がありますね

クルマ好きやバイク好きの人には、お気に入りのクルマやバイクがあると思います。

ですのでクルマやバイクの雑誌には、古くても人気の車種をよく見かけます。

そうではなくて、自分はツーリングが好きなんだとか、レースをするのが好きなんだ、という人もいるでしょう。

もの「自体」ではなく、ものを使ってする「行為」が好きなんだと。

そういう人には、ツーリングやレース専門の情報誌があります。

ちなみに時計の雑誌ってありますよね。

クルマやバイク好きの人と同じように、時計が好きな方が見るのだろうと思います。

それでは同じように、時計「自体」ではなく、時間を見る「行為」の方が好きなんだ、という人はいるのでしょうか・・・。

そういう人はあまりいないのではないかと思います。

昨日お話した楽器の雑誌には、また違う特色があるように思います。

ギター好きの人のためにギター雑誌があり、バイオリンやチェロ好きの人のために弦楽器の雑誌があります。

それらの雑誌には、新製品やコンサートなどの情報が載っています。

楽器の雑誌は、もの「自体」と「行為」はセットのようですね。

そして音楽のジャンル分けがしっかりされているようです。