片寄った考え方を続けて、またいつか心に負担をかけてしまうのは避けたいので、心理学や仏教、はたまた荘子まで、さまざまなものの見方のヒントを与えてくれる本を読んできました。
科学的なアプローチも必要だろうと思いましたので、V・S・ラマチャンドラン他著の「脳のなかの幽霊」(角川文庫)のような脳科学の本も読んでみました。
周到な準備に基づく実験の数々は、「へぇ~」と唸ってしまう結果ばかりでした。
非科学的な判断で不当に扱われる人をなくす、という意味では、科学的視点はとても大事だと思います。
一方で、実証されていないものについては言及しない、という立場になるのでしょうね。
私が科学者だったら、パニック障害や鬱の人がどんな方法でもいいので助けて欲しい、とすがってきたとき、どうするんだろう・・・。
そんなことを考えてしまうほど、今まで知らなかった脳科学の実験の世界に、感心するやら混乱するやら、してしまったんですね。
さらに言えば、エレーヌ・フォックス著「脳科学は人格を変えられるか?」(文藝春秋)という本を読んだ直後は、「やった!これで性格を変えられる」と本気で喜びました。
こういう仕組みで恐怖を感じるんだと知ってしまったので、もう恐れることはない、なんて思ってしまったわけです。
本を読んで一年くらい経つのですが、あまり変化はないようです。