私の親族にここ数年、肩の痛みが酷くてリハビリをしている人がいます。
居間にある椅子の肘掛けに、肘を置くと楽だというので、長時間その椅子に座っています。
腰掛けたまま上半身の体重をシートに預け、お尻を少し前にズラせば、リクライニングシートのようになります。
そんなに楽ならもう一脚、本人の自室用に買おうということになって、同じような椅子をインターネットで探してみました。
すると何と全く同じ椅子が売っています。
居間の椅子がいつからあったかは、はっきりと覚えていないのですが、20年くらい前にはあったように記憶しています。
それが柄は少し違うだけで、全く同じ製品を作っているということに、家具の世界ってすごいと思いました。
ITの世界では、例えばWindows OSであれば3年くらいで仕様がガラリと変わります。
パソコンやスマートフォンのようなハードウェアの仕様も、どんどん変化します。
家具はITではありませんが、リクライニングになる少し複雑な構造や、肘掛け部分の木の凝ったデザインなど、何十年も同じということにちょっと衝撃を受けました。
そういえば北欧の家具など、代々受け継がれている古いもの、なんて話をよく聞きますよね。
このように、何十年何百年単位で、昔から変わらない製品を作っている職人さんって、どのような感覚で仕事に向き合っているのだろうと不思議に思いました。
時間感覚から何から、私のような仕事とは全く違うはずです。