鎌田茂雄・上山春平著「無限の世界観 華厳」(角川ソフィア文庫)には、荘子との類似性や、アビダルマや唯識などを網羅していること、易経解釈で有名な程伊川が華厳の思想を参考にしていることなど、とても興味深いことが書かれています。
それでは華厳とはどのようなものであるのか、ということになると、私にはまだよく理解できていません。
この本を何回か読んだり、他の解説書を読んだりして行くうちに、理解できるように思いますので、そのときはまた書きたいと思います。
実は数日前から易経のお話をしていて、いいたかったことは別にあります。
昨日も少し触れたのですが、自分の興味のあることたちは、お互いに無関係なように見えても、実はそれを取りまとめる思想があるものだな、ということなのです。
深層心理への興味から仏教の唯識に至ったときも、河合隼雄さんの著作から明恵上人を知ったときも、玄侑宗久さんの解説から荘子を手に取ったときも、陰陽師などの陰陽五行から易に興味を持ったときも、それぞれが華厳というキーワードでつながっているとは思っていませんでした。
もちろんどんなものでも、こじつけめいたことでつなげることもできるでしょうし、個人の興味のあることなんて似通った範囲でしかないのかもしれません。
ただ私が感じたのは、自分が興味を持っていることが、あるキーワードでつながっているのを発見したときは、何とも愉快な気分になるというか、とても幸せな気分になるということ。ちょっとおめでたいですね。
興味のあることと興味のあることが、実はつながりがあると分かると、それ以降調べる楽しさが二乗分になる気がします。
これからも調べ物をするときは、このつながりを意識してみようと思っています。