易経を覚えるために、毎日「今日はどのような日になるでしょうか」と占い、その結果を解説書を読みながら自分なりに解釈しています。
今日出た卦(か)は山沢損(さんたくそん)。
本田濟著「易」(朝日選書)によると、「この卦は泰から来た。泰の下卦の陽爻の一つを減じて上卦に増したのが損である。下を損(へら)して上に益(ま)す。つまり人民の富を損(へら)して君主の収入を益(ま)すかたち。」とあります。
目からうろこだったのは、河村真光著「易経読本」(光村推古書院)の以下の解説。
「要するに山沢損の卦は、人は何かを失う(損らす)ことにより、何かを得る(益する)。つまりはこの面に着目している。 (中略) ここは明らかに、人生〈へらす〉ことを心がけるなら、その分悩みから遠ざかることができるが、〈ふやす〉ことばかり考えると、それが手かせ足かせとなり、ついには動きがとれなくなるとする伝統的な考え方が根底にある。老子の説く「これを損し又損し、以て無為に至る」、この境地こそ、古来中国知識人の最も理想とするものである。」
ブログでたびたび書いていますが、昔私はパニック障害で通院していたことがあります。
不安神経症から来る抑圧の感情が、原因の一つだったように思います。
なぜ抑圧していたかというと、河村さんの解説のように、不安感から益することばかり考えていたからではないか。
それによって動きが取れなくなって、パニック障害に至っていたんじゃないかと思うのです。
なので今後は、河村さんの解説から抜粋した口ぐせなどを利用して、努めて損らすことを考えて行きたいと思います。