以前、ある雇用促進事業で、ホームページ作成講座の講師を務めたことがあります。
初心者の状態から、基本的なWEBサイトの作成・編集ができるスキルを身につける目的で、カリキュラムが組まれていました。
今では、WEBサイトの編集といえばWordPressを使うことが多いかもしれませんが、まずはHTMLとCSSの知識と、PhotoshopとIllustratorの基本的な機能が使えるまで、ということに重点が置かれていました。
生徒さんも、未成年ではなく社会人の方たちでしたので、即戦力になることが望まれます。
HTMLとCSSの教科書は、FOM出版の「Webクリエイター能力認定試験」だったと記憶しているのですが、入門編の方(スタンダード?)でしたので、実戦で必要な情報が少し足りないかな、という内容でした。
逆に、PhotoshopとIllustratorの教科書は市販の解説書でしたので、講座期間内に収めるために、基本的な機能の学習で終わりました。
このような講座の経験をすると、前回までにお話したように、初めての方が自分でホームページを作成することが、いかに大変なことか分かります。
生徒さんは、メールソフトやMicrosoft Officeなどは使ったことがある方がほとんど。
つまり、前回までにお話した、ホームページ更新担当者と同じような、一般事務はこなせるスキルの方々だと思います。
そんな方々でも、ちょっとしたタグの打ち間違えで、WEBページのレイアウトが崩れたりするのに面食らうんですね。
一方で、講座が始まって基礎学習も終わり応用の段階に進んでくると、生徒さんによって、グラフィックソフトを使ってグラフィックを作るのが好きだったり、タグを打ってコツコツとホームページを設計するのが好きだったり、一人ひとりの好みがハッキリしてくるんですね。
やっぱり、好きなことをやっているとモチベーションが上がります。
ホームページを作る実践学習に移ったら、自分の大好きなものに関するホームページ、ペットショップとかフラワーショップなどを作ってもらいました。
この学習を通して、みなさん相当上達されたと感じました。
翻って、会社ホームページの更新担当の方々。
日常の業務が忙しくて、ホームページ作成会社の方からレクチャーを受けられる時間は、せいぜい数時間だと思います。
ホームページ作成講座のように、自分の「好き」が見つかるまでの、じっくり取り組める時間があれば、自社でホームページを更新することもうまく行くと思うのですが。