東洋医学に携わる方の陰陽五行に対する定義にちょっと感動してしまいました

陰陽五行をちゃんと学びたくて、根本幸夫・根井養智共著「陰陽五行説―その発生と展開」(薬業時報社)を注文しました。

この本は東洋医学を学ばれる方にとってはとても有名な本のようで、インターネットで検索してみると鍼灸などの先生がお薦めされています。

しかしこのような本でさえ、ブログに書いてきたようにAmazonに在庫がないんですよね。買う人が限られているからでしょうか。なので古本を購入しました。

今日届いたので前書きを読んでみたのですが、ちょっと驚きました。

以下の書き出しから始まります。

「陰陽五行説は、陰陽説と五行説が結合したものであるが、中医学も含めて、すべての漢方医学の基礎である。」

「中医学」とは、昔から中国で行われてきた伝統的な医学を指すもののようです。

この書き出しに続いて、漢方医学の聖典といわれる書物について言及されていますが、それらにも陰陽五行説が採用されていることが書かれています。

そして以下に続きます。

「何故そうなったか、また現在でもそうしているかと言えば、それに代わりうる理論がないからである。 (中略) 足の三里に針をした時、胃の動きが活発になることは実験によって証明されても、そのプロセスである経路については全く分からない。従って目下のところ脉診ー経路ー臓腑の関係は、陰陽五行説を以って理解するしかないのである。」

なるほど、そうですよね。

薬剤師さんや先生は、患者さんを正確に診断するために、ちゃんとした理論を身に付ける必要があるはずです。

しかし、科学的に証明された理論じゃなければ学ばないという態度であれば、東洋医学は成り立たないんだろうなと思います。

私は子供の頃から漢方薬を飲んでいましたし、鍼灸院で治療してもらったこともあります。

ほとんどの人が漢方薬を処方してもらったり、針やお灸や整体をしてもらったり、という経験があるのではないでしょうか。

それほど一般的な東洋医学に携わる方が、陰陽五行をこのように定義されていることに、ちょっと感動してしまいました。