片山一良著「パーリ仏典にブッダの禅定を学ぶ―『大念処経』を読む」(大法輪閣)を読んでいます。
大学教授で曹洞宗のお坊さんでもある片山さんの大念処経(マハーサティパッターナ・スッタ)の解説です。
大念処経は、このブログでもご紹介したティク・ナット・ハン著「ブッダの〈気づき〉の瞑想」(野草社)やマハーシ・サヤドー著「ヴィパッサナー瞑想」(サンガ文庫)の元になったお経です。
上座仏教のお経ですが、片山さんが曹洞宗のお坊さんなので、大乗仏教や禅の膨大な知識と共に解説されています。
こりゃ何回も読まないと、私の頭には入ってきません。
以前ブログで、易経や陰陽五行占術は生き方や人の資質などを、実に的確に教えてくれるというようなことを書きました。
ただ、例えば「あなたは○○なので心に葛藤があります」といわれたときに、じゃあその葛藤をどうすればいいの?と途方に暮れるときがあったのですが、そのようなときには、この大念処経や安般念経(アーナパーナサティ・スッタ)が解決の糸口になるんじゃないかと思います。
このことは、ティク・ナット・ハンさんの本を読んだときに感じました。
ちなみにアーナパーナサティ・スッタの方は、ティク・ナット・ハンさんが「ブッダの〈気づき〉の瞑想」(野草社)で解説されているお経。
そしてもう一つ、このブログでよく書いている唯識仏教ですが、こちらは心の構造を詳細に解き明かしている仏教思想です。
以上のことを整理すると、易経や陰陽五行占術は生き方や人の資質などを教えてくれて、唯識仏教は心の構造を、大念処経や安般念経は心の持ち方を、それぞれ教えてくれる。
冒頭に挙げた本を読みながら、そのようなことを考えているのです。