河合隼雄さんの心理療法も意識しながらプラユキさんを読み進めてみたいです

先日ブログに、プラユキ・ナラテボーさんのお寺での活動を知って、仏教心理療法の大きな可能性を感じている、ということを書きました。

篠浦伸禎氏との共著「脳と瞑想」(サンガ)にもそのことを感じる記述が多いです。

例えば瞑想と併用することによる心理療法。以下、抜粋です。

「脳のほうから言うと、基本的にゆっくり吐くということは副交感神経を刺激し、なおかつ偏桃体をコントロールできます。偏桃体というのは、刺激されパニックになると過呼吸になるんです。それをゆっくりと深呼吸でコントロールするわけです。」

「「自我」といった場合、親や教師の命令や禁止を内側に組み込み、「○○すべき」「○○してはならない」といった内言で思考化させたフロイト心理学でいうところの「超自我」という概念もありますが、これはここでいう日常的な自我の内に含まれるでしょう。そして先生の言う「司令塔の自我」はこの「超自我」的なものさえも観察、そして調整可能な瞑想的意識のように思われます。」

プラユキさんは夢分析も取り入れていらっしゃいます。

「実は夢分析が当たる当たらないよりも、こうした作業をしていくプロセスの中で、これまで見ないように目を背けていた心と仲良しになってあるがままに触れ合っていけるようになることのほうがずっと大事なのです。なぜなら、「アヴィチャー」すなわち「見ないこと」を意味する「無明」が苦しみの根本原因だからです。自分の心と親しんでいけば、自ずと無明や心の葛藤は消えていきます。」

ユング派の河合隼雄さんの心理療法と通じるところもあるようなので、こちらの方にも注目して読み進めてみたいと思います。