先日ネガティブな感情に対する思い込みを覆す、ちょっと面白い記事を見つけました。
Journal of Experimental Psychologyに発表され、その関係者が語っているところによると、怒りや恐れのような不快な感情であっても、自分にとって価値や意義を感じられる感情であれば、それを受け入れることで幸福感が高まる、というようなことらしいです。
確かに今まで生きてきて、つい怒ってしまって友達と疎遠になったり、会社の同僚と気まずくなったりしたことがあるため、経験上、怒りは抑えなければならないと信じ込んでいました。
その一方で、怒りのような、人間にとって自然な感情をいつも抑えつけるのは、心にはよくないのは分かります。
悲しいときや落ち込んだときは、同じように悲しい音楽を聴くことで、それが心の慰めになって気持ちがやわらぐとはよくいわれることです。
もちろんネガティブな感情が度を越して、精神的な病に陥ってしまうのは本末転倒ではあります。
しかし先日、あるニュースを見ていて、「自分があんなことをされたら」と想像してムカッときたとき、この記事のことを思い出して「あれ、今怒ったことで少しスカッとしているかもしれない」と思ってしまいました。
冷静になってみれば、そのあと怒りの感情も消えていたんですね。
怒りの度合いが低かったので、このような反応になったのかもしれませんが。
そう考えてみると、この記事に書いてあったことはあながち間違いではないんじゃないか、と思えてきました。