私が小学生のときに大阪万博が開催されました。
当時のテレビには、万博のパビリオンが多かったと思いますが、21世紀の都市や生活と称した映像がよく流れていたように記憶しています。
宇宙基地のような家に住んで、ボタンを押したら食事が出てきたり、ロボットが身の回りの世話をしてくれたり。
今見たらチープな作りだろうと思いますが、当時はあと30年もするとこんな生活になるんだと、夢を膨らませていたものです。
実際に21世紀になってみると家は木造のまま、食事も自分で作りますし、食べているものも当時とほぼ同じ。家にはロボットもいません。
とはいうものの、当時予想されたものが実現していたり、それより進んだものもかなりあると思います。
世界中の人と繋がるスマートフォンや自動翻訳機、リニア新幹線などはそれにあたるんじゃないでしょうか。
一方で、当時夢見ていた世界のようにならなくてよかった、という想いもあります。
あんな世界が実現するためには、私が成人するまでに多くの技術が実用化されている必要があります。
つまり、どのような仕組みになっているのか分からないまま、未来の機器に囲まれてしまって、ただそれらを使わされているだけという状態。
しかしそうはなりませんでした。
昨日書いたように、ディープラーニングとか量子コンピュータは、今まさに実用化されようとしている技術です。
量子コンピュータに至っては、実用化されるかどうかもこれからの話です。
私はそれらに直接関わる立場ではありませんが、入門書などを読んで何とか大まかな仕組みを理解することはでき、どのように世の中に浸透して行くか見守ることはできます。
50年近く前に夢見た世界に、今遭遇しているようなワクワク感があります。