前回の記事で、あまり知識を持っていないことに関するご質問は焦る、というお話をしました。
一方で、知識を持っていることでも、直接見ることができないと困ることも多いです。
例えば、Score Magazineのお問い合わせで、音が鳴らないときの確認事項の一つに、MIDI出力デバイスというのがあります。
演奏にはMIDI音源を使うのですが、実際にはMIDI出力デバイスに接続されているMIDI音源で演奏します。
Windows XPから、ソフトウェアMIDI音源が標準装備されたので、そのMIDI音源に接続されるのがデフォルトになりました。
そのせいなのか、Windows Vistaから、MIDI出力デバイスを確認できる機能がなくなったんですね。
ですので、どうしても音が鳴らないお客様には、MIDI出力デバイスが確認できるソフトを送って、どの音源に接続されているか確認していただくこともあります。
これが、質問される方がお付き合いのある会社さんで、症状を直接見ることができると、少し気も楽になります。
ブログでもお話しましたが、ウィルス対策ソフトなどの動作に、パソコンのCPUのパワーがほとんど割かれていて、肝心のソフトが動かないという場合は、実際に確認すればすぐ分かりますよね。
以前、弊社の制作したクラウドアプリで、お取引会社さんからサーバーの応答が不安定だというお問い合わせがあったので、パソコンを確認しに伺ったときのことです。
マルウェアに感染していて、ポップアップ広告が引っ切り無しに表示されている状態でした。
さらに、いろいろ聞いてみると、電車内で使うこともあるらしく、トンネルに入るたびにインターネット接続が切れる、というお話でした。
前者の場合は、ポップアップ広告が出ないようにマルウェアを駆除したら動作が安定しましたし、後者の場合は、電車の中であえて使わなくてもいいということでしたので、アプリの方は特に対策を施しませんでした。
このような例は、専門の知識を持っていなくても、実際に状況を確認することができれば、すぐに対処できると思います。