昨日は秋に発売されるKDDIの携帯電話「INFOBAR xv」の話題から、私はガラケーの物理キーボードやストロークの深いデスクトップパソコンのキーボードが好きだというお話をしました。
話はわき道にそれますが、私は20代の終わりに音楽制作にのめり込んでいた時期がありました。
ちょうどアマチュアでも手の届く価格で、ADATなどの高品位なレコーディング機材がどんどん発売されていた頃です。
本格的な8バスのインラインミキサーも数社から発売されていました。
私もボーナスをつぎ込んだりローンを組んだりして、Soundcraftの32チャンネルミキサーやADATを買い込んだ一人です。
以前より、つまみやフェーダーがズラリと並んだSSLやNeveのコンソールに憧れていたので、飛びついてしまったわけです。
ミキサーが来てからは、もう興奮してずっとつまみやフェーダーを触っていました。
その後、私が独立してしばらく経つと、時代はデジタルミキサーの時代になって行きました。
初めの頃は高価な製品ばかりだし、ボーナスのように自由に使えるお金もないので、雑誌を眺めているだけだったのですが、そのうちパソコンのソフトウェアで制御できる安価なデジタルインターフェースが出てきたので、ヤマハのものを購入しました。
EQやコンプレッサーなどとても細かく調整できるのですが、つまみを動かすのがマウスなのでどうも気持ちよく感じない。
こればかりは個人の感覚なので、どうしようもありません。
話は長くなりましたが、ガラケーの物理キーボードとスマートフォンのソフトキーボードのことを書いていて、急にこのことを思い出したんですね。
もちろん前者がアナログミキサーの指で動かすツマミで、後者がデジタルミキサーのマウスで動かすツマミと同じ、というつもりはありません。
ただ、うれしくて指でずっとアナログミキサーのつまみを動かしていたのと、デスクトップパソコンのキーボードを「カコカコ」音を立てながら文章を書いているのは、どこか似ているところもあるなと考えているところです。