カウンセリングをする人と受ける人が無意識の世界で接触する話に興味を持ちました

今日、仕事の合間に河合隼雄さんの「影の現象学」(講談社学術文庫)を読んでいました。

たまにこのブログで、小松和彦さんや若桑みどりさんの本のことを書きますが、このお三方の本はいつ読んでも面白い。

今日読んでいた箇所、カウンセリングをする人と受ける人との関係性を書いたくだりがとても印象に残りました。以下抜粋です。

「まずセラピールームが「開かれた世界」であるとは、治療者もクライエントも共に、その無意識の世界に対して開かれていることを意味する。特に治療者はそのような開放性を身につけていなければならぬ。その開かれた世界で、われわれは無意識界に住む人々と「自由に接触」し「平等」に話し合う。」

私は昔からこの無意識の世界にとても惹かれていて、それが易経を学んでいる理由でもあるんですね。

こちらも以前ブログに書いた岡本吏郎さんの本、「ビジネスパーソンのための易経入門」(朝日新書)に無意識に接近できる道としての易経を説明されています。以下抜粋です。

「易が表現している「構造」とは、どうにもならない無意識世界の表現の一部です。私たち人間の希望とか不安などとはまったく関係なく、ただそこにある世界。私たちの都合などまったく相手にしない冷徹な世界。それを易は64個の卦で表現しました。」

「影の現象学」には、このあと河合隼雄さんがユング研究所での研修中に患者さんに対して易占を行ったことや、ユングが易の研究から共時性(シンクロニシティ)の理論にたどり着いたことなどが書かれています。

う〜ん、しかし先程の文章のように、カウンセラーさんはどうやって「開放性を身につけ」るのでしょう。気になるー。

というわけで、河合隼雄さんの「カウンセリングの実際」(岩波現代文庫)をついポチッと買ってしまいました。