ここ数日、お盆休みを利用して、今後の仕事の方向性を考えているということをブログに書いています。
IT関連以外で長く続けられそうな仕事というのも並行して考えているのですが、興味のあることについて考えたりインターネットを調べたりしていると、井筒俊彦さんの著書「コスモスとアンチコスモス」(岩波文庫)のことを紹介しているWebサイトに目が留まりました。
華厳経に事事無礙(じじむげ)という概念があるのですが、これは「一つの共通な根源的思惟パラダイム」として東西哲学史に多くの顕著な例を見出すことができるとあります。
例として、イスラムの哲学者イブン・アラビーの存在一性論や荘子の渾沌思想、新プラトン主義の始祖プロティノスなどが挙げられているのですが、このブログで書いてきたライプニッツのモナドロジーや唯識のアーラヤ識も含まれています。
新プラトン主義も、ブログで何度か書いている若桑みどりさんのイコノロジー研究に重要な位置を占めていますし。
実はこの本のことは知っていたのですが、お値段の張る古本しかなくて買うのをためらっていました。
今年になって文庫本が出ていたんですね。さっそく注文していまいました。
さらに井筒さんについて調べていると、井筒さんが慶応大学文学部時代に折口信夫さんの講義を取っていたとの情報が。
かなり影響を受けたらしく、「意識と本質」(岩波文庫)にも折口さんの名前が出てくるのだとか。・・・そうだったっけ、覚えていません。そのうち読みなおさねば。
折口さんといえば、こちらもブログで何度も書いている小松和彦さんと、民俗学者で繋がります。
例えば小松さんの「異人論」(ちくま学芸文庫)に「異人論への人類学的視点 折口信夫の「マレビト」再考」という章もあります。
私の興味のあることを調べていたら、井筒さんをキーワードに興味のあることがすべて繋がって、ちょっと感動した日になりました。