先日、昭和40年代の歌手やフォークグループの懐かしい動画を見ていて、ああ自分もこのような人を感動させるミュージシャンになりたい、と憧れていた頃を思い出しました。
私が小学生のときの、日本レコード大賞やNHK紅白歌合戦は年末の国民的行事でした。
日本レコード大賞を受賞した曲などは、それはもう日本人が後世まで語り継ぐ宝物のような存在でした。
そんなビッグヒットなんて、まさに私の持っていた価値観の「レガシー=遺すもの」、将来に対して遺すものですよね。
そのような幼い頃の記憶が、ミュージシャンになってヒット曲を出せば一生安泰、みたいなイメージを持つに至った原因かもしれません。
今はもう、国民的ヒット曲などは生まれない時代になってしまいました。
今の子供たちは現実的なので、メジャーデビューできたとしても、さらにヒット曲を出せたとしても、それだけで食って行けるなんてイメージは、持っていないだろうと思います。
さらに最近は、人生100年なんていわれるようになりました。
人生60年、70年の時代、日本レコード大賞が国民的行事だった頃の歌手と、今の歌手とでは、子供たちの憧れといっても、相当意味が違っていると思います。
歌手の話は極端な例ですが、同じ対象物であっても、時代によって人の価値観なんてどんどん変わります。
人の価値観は持って生まれたもので一生不変、というわけではないのかもしれません。