「幸せだから成功する」という考え方は、クリエイティブの世界では当てはまらないこともあるのではないか、というお話をしました。
以前、あるアーティストさんのブログを拝見していたら、その方が昔好きだったアーティストが、幸せになったのか、活動が面白くなくなったと嘆いていらっしゃいました。
アーティストはハングリーでなければ、ということのようでした。
心が満たされている状態では作品を生み出せないということですね。
作品を生み出すためにはエネルギーが必要ですから。
もちろん、今の幸せを守りたい、維持したいというエネルギーもあるのでしょうが、それが作品を生み出すエネルギーに成り得るのかどうかは分かりません。
世の中がお花畑のように感じる人や、幸福の遺伝子を持っている人は、そうでない人に比べて心が安定しているとは思います。
本人が望んでいるのは何か、ということかもしれません。
安定した仕事に就いて、温かい家庭を持って・・・という穏やかな人生を望んでいるのか、その反対に、アスリートや芸術家など、メディアに取り上げられるような活躍をしたいのか。
あえて不幸を望んでいる人はそんなにいないと思います。
しかしクリエイティブな活動に幸せを感じるのであれば、「幸せだから成功する」という流れではなく、表現することで心の均衡を保つとか、作品が人々の共感や賞賛を得ることで報われたと感じる、というような流れがあるのかもしれません。
心に葛藤のある人が均衡を保つすべを得られることや、心が報われたと感じることが、その人にとっての幸せということですね。