昨日挙げた例は才能あるアーティストの方々ですが、一般の方でも例えば職人さんなどは、職種によっては修行期間が十年、二十年というのはよく聞く話です。
そうなると、中年になってからやっと一人前のような世界ですよね。
人生100年が当たり前の時代になると、このように息の長い職業に就かれる方が増えるような気がします。
しかし、サラリーマンのように60歳で定年を迎えた人にとっては、ここまでのお話は関係のない世界だったかもしれません。
インターネットなどで「第二の人生に備える」と題して、定年後の人生を40代、50代のうちに考えておきましょう、というような記事を見かけるようになりました。
会社員の頃から休日に副業で経験を積み、定年後は会社員の頃からやりたかった自営業を勧める記事も見かけます。
それでは若い頃にクリエイティブな職業に憧れて、いろいろな事情であきらめざるを得なかった方はどうなのでしょう。
このような方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。
定年後にそれを目指すのはまったくの夢物語なのか、といえばそうでもないように思います。
グランマ・モーゼスさんという有名な女性の画家がいらっしゃいますが、この方は70歳を過ぎてから絵を描き始め、80歳を過ぎてから個展を開いたりされています。
日本人でも同じように60代、70代から絵を描き始めて、世に認められた方もいらっしゃるようです。
もちろん画家のようなピュアアートの世界で生きて行ける人なんて、ほんの一握りだとは思いますし、有名になられた方は元々才能があったのだと思います。
しかし現にそれを実現した人もいらっしゃいますし、若い体力がないと難しい職業でもありません。
60代、70代のアーティストの卵はこれから増えて行くんじゃないかと思います。