先日、二進法を確立したライプニッツが、易経の先天図の中に二進法の計算術があるのを見出したという話に興味を持って、「知の教科書 ライプニッツ」という本を買ったことを書きました。
その本に、微小表象という、のちの時代に無意識と呼ばれることになる概念も考察していたことが書いてあり驚いた、とも書きました。
がぜんライプニッツに興味がわいてきたので、清水富雄、他訳「モナドロジー・形而上学叙説」(中公クラシックス)という本を注文してしまいました。
到着するまで数日かかるので、インターネットで論文などがないか少し調べてみたところ、私の興味のあるテーマで五つほど見つかりました。
(1)『華厳経』と『モナドロジー』 ― 村上俊江におけるライプニッツ受容 ― 酒井潔
(2)ライプニッツと仏教と西田 ― 窓のあるモナドロジー ― 大西光弘
(3)書評 「共時性:非因果的連関の原理」 C.G.ユング 大垣俊一
ユングの共時性に通ずる概念としてライプニッツの予定調和を挙げています。
(4)ライプニッツからの感性論=美学 ― 微小表象論の射程 ― 小田部胤久(東京大学)
(5)コウルリッジの芸術論の形成 ― 極理論と無意識概念の系譜 ― 高山信雄
ライプニッツの意識されない表象(無意識)について考察されています。
昨日は早良区役所に用事があったので、足を伸ばして福岡市総合図書館でライプニッツの書籍を閲覧してみました。
あまり時間がなかったので、二冊を選んで興味のある章のみ目を通してみました。
(1)酒井潔、他著「ライプニッツ読本」(法政大学出版局)より「ライプニッツの中国哲学研究 ― 宣教論から哲学的普遍へ ―」
(2)同上より「ライプニッツの心理学 ― 「表象と微小表象」を中心にして ―」
(3)同上より「コンピュータからみたライプニッツ」
(4)佐々木能章著「ライプニッツ術―モナドは世界を編集する」(工作舎)より「計算機の発明」
なんとライプニッツという一つのキーワードに、私が今まで書いてきた興味のあるテーマのほとんどが含まれていています。
あまりにうれしかったので、興奮した日の記録としてブログに書いてしまいました。