いくつになっても新しい音楽を楽しめる人は音楽が大好きな人なのでしょう

先日より「新しい音楽を楽しめるのは30歳まで?」というニューズウィーク日本版の記事について書いています。

懐メロばかり聴いていて若い人の音楽が理解できない、そういう中高年にならずに、いつまでも音楽にオープンでいるためにはどうすればいいか、という提案で記事は終わっています。

考えてみると、今まで生きてきて、中高年の人で日々新しい音楽を発掘しようとしている人を見たことはありません。

私の周りにいるほとんどの人は、ミュージシャンや評論家の方などではない、つまり音楽とは関係のない職業の人ばかりです。

記事には、新しい音楽を聴かなくなる理由について、主に仕事や子育てで時間がないということが挙げられています。

しかし聴かなくなる理由は、そのようなライフスタイルの変化だけではないような気もします。

音楽を貪るように聴いていた10代、20代の頃を思い出してみると、あのような情熱が50代、60代、いや極論すれば死ぬまで続くとはとても思えません。

しかも音楽が好きな人ならば、どこかで自分の好きなジャンルを突き詰めて行く時期があると思います。

ある人はそれがジャズであり、ある人はワールドミュージックであり、ある人はオペラであり、ある人はバロックや室内楽であり・・・。

あるジャンルにのめり込んだ経験のある人は、日頃からその音楽のことばかり考えていたんじゃないかと思います。

しかしそののめり込んでいる時期にも、いつまでも音楽にオープンでいるためには、その時期その時期の10代や20代が好む音楽を聴き続けているわけですよね。

どうなんでしょう。人の感情は、音楽という一つのジャンルで、方向の違う二つのベクトルに情熱を分配することなどできるのでしょうか。

う~ん、できる人もいるのかもしれないですね。

そういう方々は、本当に音楽が大好きなんだろうと思います。