昨日は檜山敦著「超高齢社会2.0」(平凡社新書)という本を買った話をしましたが、読み進めるうちに、このような仕組みが機能しだしたら筆者がいっているように若者も高齢者も生活しやすくなるなと希望が持てました。
この本の出版は2017年。「あとがき」にあるように、本の構想から三年経った時点での成果を紹介されています。
政府や自治体を巻き込んで、筆者の関係するプロジェクトが少しずつ軌道に乗り始めているようです。
しかし一方で、定年退職された方がハローワークに行っても、ほとんど希望する職は見つからないというような状況は現在も変わっていないように感じます。
「おわりに」に書いていらっしゃるように、この本の出版から東京オリンピックの2020年の三年間をマイルストーンとして、研究開発の成果を社会につなげていきたいとのこと。
本で紹介されている「高齢者クラウド」や「モザイク型就労」で検索すると、かなりの数の公的機関や民間のWebサイトが取り上げていますので、本当に2020年頃にはこれらのことばをあちこちで聞くようになっているかもしれませんね。
本の最終章に、高齢者クラウドが実用化されて機能している未来のシミュレーションがあります。
時代は2055年、主人公は七十五歳になるAさん。月曜日から日曜日までの快適な仕事とプライベートの日常が語られています。
Aさんは私より二十歳近く若いので、私がAさんの年齢になる頃はまだクラウドにそこまでデータは蓄積されていないでしょうから、同じような日常にはならないでしょう。
とはいえ、是非本書で語られる未来の方向に進んでもらいたいと思いました。