私の場合はイコノロジーというものに興味があるんじゃないかと思いました

昨日は、アートの鑑賞などで自分なりの判断基準を養って行くことは大事だというような本が増えているけれども、やみくもに美術館に行ったり画集を買ったりしても続かないんじゃないかというお話をしました。

もし自分が美術などに興味があるとして、じゃあどの部分に興味があるんだろうと考えてみることは、美術鑑賞をより深く、楽しく続けて行くための動機づけになるように思うのです。

そのようなわけで、お正月をまたいで、美術関連で自分が持っている本や新しく購入した本を読みながらそのことを考えていました。

ダダやシュルレアリスムを含む20世紀美術に関する本は数冊持っていて、ルネサンスについては情報も多いので「何となく」分かるつもりです。

主な様式の一つであるゴシックとバロックについては、改めて聞かれると答えられないので、酒井健著「ゴシックとは何か」(ちくま学芸文庫)と高階秀爾著「バロックの光と闇」(講談社学術文庫)を購入しました。

興味がある部分というのは、もともと自分が持っているもので、美術に限らず共通の何かがあるはずですよね。

本をダラダラ読みながらそれを探していました。

そして「ああ、多分これだな」と目星を付けたのが「イコノロジー」。図像解釈学と訳され、図像を生み出した社会や文化全体と関連づけて解釈するための美術史学における研究手法のようです。

美術に興味がある方からは「何を今さら」と笑われそうですが、若桑みどりさんの「マニエリスム芸術論」を読んでいてあまりの面白さに夢中になった箇所でした。

Wikipediaの「象徴」という項目に、私の好きなユングの無意識と並んで解説されていたので、そのことを確信しました。