企業や家庭に深く浸透してしまったものは、なくしたくてもなくならないのかもしれません

Microsoftが企業にInternet Explorerの使用をやめるよう要請した、というニュースを見つけました。

何でも同社のサイバーセキュリティアーキテクト、クリス・ジャクソンという方が、IEを使い続けることが企業に「技術的負債」をもたらしていると述べた、とのこと。

今でも使い続けている理由は、利用するWebページやWebアプリがIEにしか対応していないからでしょうが、セキュリティ的にも不安があるし、IEで対応し続けることが長期的に見てコストがかかるからということらしい。

昨年の12月にも、MicrosoftはEdgeをChromiumベースのWebブラウザへ変更することを発表したばかりです。

ChromiumはGoogleがオープンソースプロジェクトとして開発しているもの。

Microsoftが自社のWebブラウザの基本エンジンにGoogle製を使うようになるとは、IE一強時代を知っている者にとっては隔世の感があります。

以上のようなニュースは、WindowsにおけるWebブラウザの重要性が相対的に低くなったということなのでしょう。

Microsoftだって、AIや量子コンピュータなどの開発に莫大な資金を投入しなければならないのでしょうし。

ただ、私はシニアの方が使ってらっしゃるWindowsパソコンを拝見する機会が多いのですが、相変わらずIE多いですよ。

というより、ほとんどの方がIEなんじゃないかと感じています。

こういうのって、ガラケーやFAXのように、一度企業や家庭に深く浸透してしまったものは、なかなかなくならないものの典型のような気がします。

そう考えるとスマートフォンなんて世界中の人が使っているわけで、数十年後に製造会社が生産をやめたいと思っても、使っている人が多くてやめられないものの代表になっているんじゃないか、と想像してしまいます。