親と嗜好が同じものが多いほど恵まれた環境で育つんだなと思いました

親戚にせっかちな性格の人がいて、血圧が高かったりいつも頭痛がひどくて困っているようです。

親兄弟を見ても穏やかな性格の人ばかりなので、「誰に似たの?」と聞いたら「お祖父さんだと思う」という答え。私から見れば曾お祖父さんです。

隔世遺伝ということになるのでしょうが、やっぱり遺伝ってあるのでしょうか。

学生のとき、親戚が私がギターを弾いていることを知って「誰に似たの?」、「さあ・・・」と会話していたのですが、確かに私と同世代以上の年齢の親戚に楽器をやる人はいませんでした。

あえていえば、祖母が日本舞踊の先生をやっていたくらいでしょうか。

私がこの年になって唯識仏教や易経に興味を持ったときも、相変わらず親とは全く趣味が違うなと思ったものですが、思い出してみると私の祖父の本棚にずらりと漢文の本が並んでいたので、今になって祖父の遺伝かもしれない思っています。

うちは二世帯住宅ではありませんでしたし、祖父、祖母に会うのは盆と正月くらいでしたので、生活環境から影響を受けるということはありません。

私の両親の生活にはギターの「ギ」の字も古典の「コ」の字もありません。

本当に遺伝というものがあるとすれば、生活環境や教育などの後天的なものは関係なく発動するのですから、強力なパワーだなと思います。

そう考えると、芸能や職人などの世界にいる二世の人で、継いだものが本当に好きでやっているとしたら、これほど鬼に金棒なことはないと思います。

例えばクラシック音楽家の家庭に生まれて、ピアノやバイオリンが大好きな子供であれば、最初から最高の環境で育つわけですよね。

この年齢の子供には何を練習させればいい、というようなことを親が知っているのですから。

親が特殊な職業でなくても、親と同じように野球が好き、料理が好き、植物を育てるのが好き、というように接点が多ければ、接点がないよりはいい環境で成長できるのでしょう。

自分を振り返ってみると、親と嗜好の接点はあまりなかったので、効率が悪かったのかなと思っています。