今ある情報をもとに最善を尽くしても思ってもみないことというのは起きるのでしょうね

今日打ち合わせに行ったところは社長さんのご自宅兼事務所。かなり昔に整備された住宅地にありました。

私の自宅と同じように、高度経済成長期に分譲されたものですので、お話を聞くと住民は高齢の方ばかりとのこと。

私の自宅より都心に近く、高級住宅地として知られているところですが、高台にあるため坂が多いです。

なので外出をする際にはクルマが必須とのこと。

同じような時期にできた、坂の多い高級住宅地が実家の同級生を何人か知っていますが、昭和四十年代にはそのような住宅地が日本中に次々に誕生していたんだと思います。

うちの団地は平地に建っているのでクルマがなくても何とかなっているのですが、高級住宅地とは程遠い交通の不便な田舎であったことが幸いしたのかもしれません。

親に聞くと、購入した当時は若くて給料もそんなにないため、手頃な住宅地が売りに出されたと聞けば、抽選に申し込みが殺到していたのだとか。

そのような状況なので、将来自分たちが高齢者になったときに、坂が多ければ外出が大変になるなんてことは考えたこともなかったそうです。

確かに引っ越してきた当時は、近くのファミリーレストランに行くと若いファミリーばかりだった記憶があります。

今は少子高齢化で、日本は今後どのようにやって行くのかという情報で溢れていますが、当時はどうやって生活を豊かにするのかという情報ばかりだったんじゃないでしょうか。

どうやって豊かになるかを考えそれを実行してきた人たちは、今こうして終の棲家を手に入れたのでしょうが、その一方で思ってもみなかったことが起きていたんですね。

このようなことは、心のどこかで考えていた方がいいんだろうなと思ってしまいました。