現実と異界の往復運動の楽しさでコンピューターを触っているのかもしれません
作成者:admin 作成日:日, 06/21/2020 - 23:48ブログに何度か書いているのですが、寝る前にすき間読書として河合隼雄さんの「ユングと心理療法」(講談社プラスアルファ文庫)を読んでいて、これがとても面白い。
気になる箇所があれば、ページ上部の端に折り目を付けているのですが、折り目だらけになっています。
今回折り目を付けたのは無意識と通路の話。以下抜粋です。
「無意識の深みにいたろうとするとき、われわれは適切なる「通路」を必要とする。 (中略) このように考えると、ただ単純な箱庭療法の箱が、その大切な通路の役割をしていることに気づかれるであろう。 (中略) 『トムは真夜中の庭で』の場合、裏庭のドアの果している役割は重要である。このなかで、ドアは、人間の真実の姿や価値を発見するための『通路』になっている。・・・・・・そのドアの一歩手前には、何の異常もない日常生活が待っている。ドアを潜る。ふしぎな世界。ドアからもどる、普通の世界。この、現実世界から異質の世界へ、異質の世界から現実へ、という往復運動。この繰りかえしの楽しさが、『通路』によって成立している」
これを読んでいるときふと思い出したのが、二十歳くらいのときに初めてコンピューターに触れたときの感覚。
河合さんのいう、この現実世界と異質の世界の往復運動が楽しいという記憶です。