音楽関連

昔はカセットテープでオリジナルのオムニバスアルバムを作っていました

学生の頃は主に、ロックの名盤といわれるものや、クラシックの名曲、名演ばかりを聴いていました。

いつの頃からか、嗜好がまったく変わってしまったようです。

なぜ今は古楽のような音楽を聴いているのかといえば、自分にとってあまり好みではないタイプの曲がほとんどない、ということのような気がします。

私が外出するとき、音楽に関しては、ポータブルCDプレーヤーに入れた一枚のCD以外は持ち歩きません。

学生の頃はといえば、ポピュラー音楽などは特に、アルバム一枚を通して聴くことはほとんどありませんでした。

当時を思い出してみると、LPやCDから好きな曲だけをカセットテープにダビングして、ウォークマンで聴いていました。

ダビングにものすごい時間をかけていたような気がします。

「俺的オムニバスアルバム」を作るのが好きだったんですね。

なぜこのようなことをするのかというと、アルバムの中にはヒット曲が含まれていて、そのメロディーやアレンジを覚えているわけです。

言い方が悪いですが、アルバムの中には、アーティストがそれほど気合を入れていないように感じられる曲があったり、あまり好きじゃない曲があったりしますよね。

年を取ると音楽の聴き方が変わってくるようです

今年の春頃になりますが、「中世&ルネサンス・レコーディングズ」という古楽の50枚組みCDボックスを買いました。

価格は1万円しませんでしたので、CD1枚が約200円のお買い得ボックスです。

デッカの古楽専門レーベル、オワゾリールというところから出ています。

15、16世紀くらいの音楽が中心のようです。

以前もお話しましたが、私は外出するときにポータブルCDプレーヤーで音楽を聴くのが好きで、一枚のCDをプレーヤーに入れたら、それを何度も繰り返し聴きます。

今、7枚目を聴いているのですが、世俗的な音楽も宗教曲も、どちらも素朴な音楽です。

バロックよりも前ですので、楽器も和声も発声法も、今の私たちが聴き慣れたものではありません。

本当にこの音楽が好きなのかと問われると、すべての曲に「はい」とはいえないくらいの素朴さです。

そんな音楽の中にも、ハッとするような美しい曲が紛れていたりします。

例えば、4枚目「Llibre Vermell de Montserrat」というCDの「Mariam Matrem Virginem」という曲。

女性の独唱とコーラスで聴き惚れてしまいます。

一番の理由は高価なアナログの世界を疑似体験できるところかなと思います

ある時期から、真空管のレコーディング機材はリーズナブルなものが出てきましたが、私が大学生の頃は真空管のものはプロ用の機材くらいで、とても高価でした。

なぜあんなにサンレコに夢中だったのか考えてみたのですが、多分そのような高嶺の花の機材の試用レポートが読みたかったんですね。

高価な機材の使い比べをしてみたり、あのヒット曲はどんなビンテージ機材を使ったのかというエンジニアのインタビューなど、イメージするだけでワクワクするような記事が多かったように思います。

もちろん、コンピューターのプラグインソフトの利点はたくさんあります。

高価で手の届かないビンテージ機材を、リーズナブルな価格でシミュレートしてくれるのですから。

今思い出したのですが、自動車雑誌のカーグラフィックが、創刊号を復刻したものを付録にしている号がありました。

その復刻版には、ガルウィングで有名なメルセデス・ベンツ300SLのテストレポートが掲載されていました。

記事のモデルはオープンタイプのようですが、それでも当時は、今でいうポルシェやフェラーリどころではなかったのではないでしょうか。

当時のクルマ好きの庶民にとっては、夢のような記事だったと思います。

モノに対する所有欲やアナログが好きなことが理由だと思います

アプリを作る仕事をしているのにこんなことを書くのも変ですが、レコーディング機材は、コンピューターソフトウェアよりハードウェアを持っていたいと思います。

音楽もCDで聴いてばかりいて、音楽配信にはあまり興味がありませんので、これと似たような心理なのでしょうか。

「収集癖 心理」などで検索すると多くのWEBサイトがヒットしますね。

収集してしまう理由は、狩猟本能、寂しさを埋め合わせるため、etc・・・。そうですか・・・。

確かにモノを所有しているのは安心、というのはあるかもしれません。

ただ自分とはちょっと違うなと思うのは、プラモデルを開封しないでコレクションしいる人がいますよね。

音楽でいえば学生の頃、LPを買ったらすぐにカセットテープにダビングして、LPは大事にしまっておく人がいましたが、これも同じような心理でしょうか。

私にはその気持ちは分かりません。使うために買います。

レコーディング機材の話に戻ると、やっぱりツマミやフェーダーを手で動かしたいという感情はあると思います。

それに、録音レベルの音量を上げすぎると歪むというような現象も好きなんだと思います。

どうも、アナログの感覚を感じていたいのかもしれません。

プラグインソフトが普及してからレコーディング雑誌を買わなくなりました

本屋さんで、久しぶりにサウンド&レコーディング・マガジン(通称「サンレコ」)を見ました。

ギターマガジンなどを出版しているリットーミュージックの雑誌で、DTMなどのレコーディング機材を扱っています。

30歳前後の数年間は毎号欠かさず購入していました。

新製品やビンテージ機材の解説などを夢中で読んだものです。

私は小学生の頃から録音機材に興味があって、使い方も分からずちゃんとした録音機材もないのに、なぜかレコーディングマイクを買った記憶があります。

大学生の頃だったと思うのですが、何かの音楽雑誌で、好きなミュージシャンのバックステージにセッティングされていた機材のメーカー名を調べて、購入することができるのか、輸入代理店に電話したことがあります。

代理店の方は、「どこで調べたんですか?」とビックリしていました。個人には売っていないという回答だったと思います。

今考えてみると、売っていたとしても、とても買える価格ではなかったと思います。

サンレコの話に戻りますが、いつの頃からか、まったく買わなくなってしまいました。

ハイファイでなくても脳が気持ちのいい音だと判断すればそれでいいのでしょう

先日、テレビを見ていて驚いたのですが、ステレオの電流にもこだわっている方が、電力会社と契約して、電線から自宅のステレオ専用に、直接電源を引いていました。

部屋にあるコンセントだと、家電と干渉してノイズの原因になるので、それを避けたいということでしょう。

人間のこだわりはどこまでも限りがないんだな、とちょっと感動しました。

一方で、私は蓄音機でSPレコードを演奏するコンサートに行ったことがあるのですが、とても艶のある音で驚いた記憶があります。

SPレコードなので当然モノラル録音ですし、電気も使わず、大きなラッパだけで音を増幅します。

超ハイファイステレオの対極の姿ですよね。

普段、私たちはSPレコードを聴く機会なんてほとんどありませんが、それでもクラシック音楽の1950年代のモノラル録音盤ならば普通に売っています。

例えばワルターのモーツァルトやマーラーなどを聴いていて、音楽に集中していると、モノラル録音であろうがステレオ録音であろうが、私は気になりません。

物理的な特性が劣っていても、音楽を判断しているのは脳なので、脳が気持ちのいい音だと判断すれば、それで満足なんじゃないかと思います。

音楽を聴くときに求める価値は人によって違います

前回までは、聴く音楽のジャンルによってはお金と時間を使わなくて済む、というお話をしましたが、今回はちょっと違うお話です。

私は音楽を聴くときはポータブルCDプレーヤーがメインです。

というより、今はそれでしか聴きません。

もともと家の外で聴くのが好きだったのです。

コンポーネントタイプのステレオやミニコンポは持っているのですが、座ってじっくりと聴くことはありません。

私が人生で一番ステレオにお金をかけていたのは、大学生から社会人になってしばらくの間だと思います。

アルバイトしたお金や給料を、自分の趣味に丸ごと使っていた時期です。

日本はバブルに向かっていて、サンスイのアンプやダイヤトーンのスピーカーなど、今でも評価の高い製品が次々に発売されていた時代です。

ソフトの方も、CDが本格的に普及を始めた頃で、アバドのマーラーなどの魅力的なLPが、こちらも次々に発売されていました。

私は秋葉原を回って、サンスイのアンプやケンウッドのレコードプレーヤーを安く手に入れて、そのマーラーなどを聴いていました。

とはいうものの、当時の記憶は、カセットウォークマンに録音したマーラーなどを、自転車に乗ったりしながら聴いている姿なんですよね。

好きなジャンルがマイナーなものであればお金と時間は少なくてすむかも

昨日は、古楽はマイナーなジャンルのためか、よくボックス売りの安いCDが発売されるというお話をしました。

私の場合、それを聴くのはポータブルCDプレーヤーがほとんどです。

Shureの一万円くらいのイヤホンで聴いています。

iPodも持っていましたが、いつの間にか使わなくなりました。60GBだったと思います。

iPod touchはアプリチェック用に買って、音楽用には利用していません。

学生時代に何台か買ったカセットテープのウォークマンは、一本のテープを何度も聴いていましたし、ポータブルCDプレーヤーは、同じように一枚のCDを何度も聴いている。

こういう聴き方が気に入っているんですね。

もし私が、売れ筋のポピュラーミュージックが好きで、それをハイレゾ音源のポータブルプレーヤーに詰め込んで聴きたい派だったならば、当然それに見合う高いイヤホンが欲しくなっていたでしょう。

当然、お金もたくさん必要ですが、そられのジャンルは次から次に魅力的な製品が発売されますから、情報を追う時間も必要です。

もちろん、それらの時間は楽しくて夢中になるでしょうから、幸福な時間ということはいえると思います。

マニアであれば何を志向しようとお金はあるだけ使いそうです

私が中学生になって洋楽を聴き始めた頃は、ラジオで耳にする音楽がみんな刺激的で、お小遣いを貯めてはLPレコードを買っていました。

高校生になると、お昼は学食でうどんで済ませたりすればお金は浮きます。

そう考えてみると、今私が中学生だったら「安いのにいい音」を追求するかも・・・なんて昨日書きましたが、今は魅力的な製品が山のように売られていますから、音が良くなるコンバーターを買ったり、ちょっと高いイヤホンを買ったりして、結局はお金をあるだけ使ってしまいそうです。

私が高校生のときは、アルバイトもして、ギターやギターアンプを買っていました。

メーカーも学生が欲しがりそうな商品は分かっていますから、何とか手の届く範囲でロックスターと同じモデルなどを出してきます。

好きな人が多いジャンルと自分の嗜好が一致していると、いくらお金があっても足りなくなりそうで怖いです。

そのことを認識したのは、ここ十年くらいでしょうか。古楽をメインに聴き始めてからです。

クラシック音楽は、スタープレーヤーのCDは売れるでしょうが、やはり音楽全般の中ではあまり売れるジャンルではないと思います。

SPレコードやハイレゾ音源のマニアの方は何を目指しているのでしょう

昨日はLPレコードの国内生産が復活というお話を書きましたが、さらに古いSPレコードについても、マニアが増えて行けば、ステレオ雑誌にSPレコードの記事が普通に掲載されるかもしれません。

竹針へのこだわりとか、蓄音機のラッパの効率のいい鳴らし方とか。

そうなると面白いでしょうね。

SPレコードのマニアの方にとって、理想の音とはどういう音になるのでしょうか。

私は所有したことがないのでちょっと想像できません。

ハイレゾ音源のマニアの方は、デジタルなのでビットやレートが数年毎に上がって行くでしょうから、いい音の定義が難しそうですね。

例えば原音を追求するといっても、人間の可聴域がありますから、ビットやレートはどこかの時点で、人間には違いが聞き取れなくなるんじゃないかと思います。

理想は生の演奏よりもいい音を目指す、何てことになるのでしょうか。

一方で、いい音を目指したいというわけではない方もいらっしゃると思います。

SPレコードの場合は、音よりも雰囲気を重視する方もいそうです。

インテリアにマッチする蓄音機とか・・・。

ハイレゾ音源の場合はどうでしょう。