エーコの小説で神秘的なものに惹かれて行く人の心の過程を体験したいです
作成者:admin 作成日:火, 04/17/2018 - 23:20昨日はウンベルト・エーコの小説「フーコーの振り子」の在庫がもう切れていたため、買えなくなってはマズいと思い、中古本を買ったことをお話しました。
仕事の合間にほんの十数ページ、目を通してみました。
Amazonなどの読者のレビューを見ると、同著者の小説「薔薇の名前」よりも内容が難しいと書いてあるだけあって、最初の「振り子」の説明から難解です。
先が思いやられる・・・。
しかしぜひ読んでみたいと思ったのは、小説は錬金術や秘密結社などの多くのオカルトを題材にしながら、虚構に過ぎないことにも意味を持たせようとする人の心性を、エーコは描いているらしいからです。
以前三田誠広さんの本を読んだときも、ニュートンのような科学者たちは、神を信じるがゆえに神の原理=科学原理を追求したわけで、彼らの錬金術師のような怪しげなオカルト研究のイメージも、後世の人の脚色から来ていることを知りました。
ウンベルト・エーコの「完全言語の探求」にも、ライムンドゥス・ルルスの「大いなる術」が後世の人々によってカバラと結び付けられ、魔術師のようなイメージに変えられていく過程が描かれています。